2018年冬アニメを見終えての感想
そんなわけで豊作だった2018年冬アニメ、最終的にクール内で完走したのは4作品、完走予定1作品、継続1作品となりました。
どれも面白い作品で、色々語りたいことを書いてみました。
個人的な感想なので鵜呑みにするのは良くないかもですが、この中でまだ見てない作品があれば、まずは見ることをおすすめします。それくらいには、どれも面白いです。
宇宙よりも遠い場所
4人の女子高生が、それぞれの想いを胸に南極へ行く話。
個人的には今期№1、この作品関しては「高校時代に南極に行ったことないヤツは全員見るべき」*1の一言に尽きる。
世間での評価を見るに、おそらく「今まで見たオリジナルアニメの中でも一番好き」と言う人も多いんじゃなかろうか。僕自身、ここ数年の作品では間違いなくトップ10入るレベルの作品だったと断言できる。
魅力的でちゃきちゃきと動くキャラたち、声優たちによる熱演、一話から緻密に張られた伏線、感動的な挿入歌の数々、「本当の友情とは何か?」を考えさせられるシナリオ、そして圧倒的にエモい演出×13回。
どれをとっても素晴らしいが、このアニメの凄まじいところは、アイドル商法などといった盤外戦術や、話題になるような事件や出来事、初めから固定ファンを見込める原作などが特にないということ。つまり、純粋な作品の面白さだけでこれほどの高評価を得た正真正銘の実力者と言える。
特にラスト11話12話13話の盛り上がりは凄まじく、12、13話に至っては僕も画面の前で本当に男泣きしてしまった。いや、泣くよ!! あれは無理だよ!!
本当の友達、南極、母親、メール、そして『しゃくまんえん』。
あらゆる要素が絶妙に絡みあい、その要素すべてが百点満点の着地を迎え、最終話ラスト10秒まで視聴者を驚かせ続ける今作は、間違いなく神アニメ、もとい「神話」だったと言える。
作品内でどの点が良かったとかそういう話はこの作品関しては控えさせていただく。何せ挙げ始めればキリがないし、とにかく13話全話見たほうがずっといい。
マジで13話連続神回だぞ!見ても絶対損はしないぞ!
↑とりあえずちょっとでも興味があるなら1話を見るかこれ読んでください。
ゆるキャン
女の子たちがアウトドアを思いっきり楽しむアニメ。
「これまでのきらら枠すべてを過去にした」とも言わんばかりの盛況ぶり*2を見せた今作。
しかしその実力は間違いなく本物。
女の子がキャンプしているだけ……なのだが、非常に忠実なキャンプ場の風景や、キャップグッズ、スネークによる解説の数々、演出やキャラクターたちの表情から、まるで自分たちまでキャンプしているような錯覚すら覚える。
つか、ぶん投げるようで申し訳ないがこの人のブログに書きたいことは大体書かれているのでぜひ読んで欲しい。
一話完結でないところや、キャラクターたちが「あんまり仲良くない」こと*3など、きらら枠の中ではだいぶ異質な存在であるが、だからこそきらら枠に触れてこなかった人なんかにもおすすめできる一作である。
個人的なトップは実のところ第一話の「なでしこがカップラーメンを食べるシーン」
ほかにもいいシーンは山ほどあるが、「一目惚れしたシーン」ということもあって印象が強かった。いやーだって本当にうまそうに食うんだもんなぁ……このシーン見た後にカップラーメン食っちゃったもんなぁ……。
スロウスタート
とある事情で中学浪人してしまった女の子が、一年遅れの高校生活を楽しむアニメ
ゆるキャンと比較すると、「正統派きらら枠」と呼ぶべき存在。
日常アニメとは思えないレベルでぐりぐり動く作画や、桜trickクラスの百合描写、可愛らしいキャラクター、一筋縄で行かない設定など近年のきらら枠の中でも割と上位に位置づけられる作品ではあると思うのだが……作品のクオリティの割には色々と可哀想な作品であった感は否めない。
作画に関しては同じクールに『ヴァイオレットエヴァーガーデン』という化け物が存在し、百合に関しては百合姫から参戦したマジもんの百合作品『citrus』と比べられ、きらら枠としては『ゆるキャン』と比べられ、挙句最速放送枠は『Fate/EXTRA Last Encore』と『ポプテピピック』という二大話題作に挟まれるという始末。前世でなにやらかしたんだ。
内容自体は、よくあるきらら枠のキャッキャウフフの中に時折『浪人を隠しているによる後ろめたさ』、『桜trick顔負けの百合描写』、『結構キワどい発言』がスパイスとなっていて最後まで飽きずに楽しめるので結構おススメ。
個人的トップはやはりというかなんというか7話、特にBパートの教師×生徒による壮絶なマウントの取り合い百合はやはり素晴らしかった。つかここだけ誇張抜きでアニメを間違えている。
だけどこれも本放送時は『ヘルシェイク矢野』の話題で速攻流されたというのが本当に……本当にお前は前世でなにやらかしたんだ…… 。
ポプテピピック
クソアニメでした。終わり。
――というわけにもいかないので軽く書くが、まあなんというか再放送や声優変更のネタにもきちんとオチをつけてくるあたりやはり「真面目だった」なあと……。
円盤一巻初週売り上げは4000枚とのことだが、そもそもこの作品は円盤ではなくグッズで売るタイプの作品だろうし、Twitterやニコニコでの盛り上がりを見るに、悔しいがやはり思惑自体は達成できたのだろう。
キングレコード、ひいてはプロ集団たちが「自由な土俵で本気をムーブメントを起こそうとすればいくらでも起せる」というのが結果として表れていたのではないだろうか。つか、やっぱAC部凄いね。ヘルシェイク矢野とか本気で感動しかけたもん。
でも二期は……別に要らないんじゃないかな……。
まだ見終わってない作品、継続作品
ヴァイオレットエヴァーガーデン
僕の放送地域の関係やこのアニメ自体の話数が13話というのもあって、これを書いている現在はまだ完結していない。なので見終わったあとに個別記事を書こうかとも思っている。
今のところの感想としては、やはり「5話から化けた」というのが一番。
4話まではヴァイオレットがあまり人の力になることが出来なかったり、話自体の盛り上がりが毎度弱いのもあって、作画の割には「普通の話」感が否めなかったのだが、5話からは多くの要素が絡み合う「泣ける話」が続き、ヴァイオレット自身の成長も感じ取ることもできるようになり、個人的な評価は一気に上がった。
ただ、同じく「泣ける話」である『宇宙よりも遠い場所』と比べると、ヴァイオレットちゃんの過去話をはじめとした「悲惨な話」があまりにも悲しすぎるため、話が面白いのだが敬遠してしまった、と言う人が一定数いるようだ。*4
原作は未読なので、12、13話も泣かせてくれることを期待している。
幸せになるのかなあヴァイオレットちゃん……。
刀使ノ巫女
『宇宙よりも遠い場所』が最優秀賞なら、この作品には審査員特別賞を進呈したい。
12話、折り返し地点まで来た現在ぶっちゃけこれに関しては「俺が好きならそれでいい」とさえ思ってしまうほどの魅力がある。
この作品の魅力は何といっても、とにかく男の子の大好物で出来ていること。
Twitterでも挙げたが、このように要所要所で絶妙に「男の子のツボ」を押さえており、特撮ファンや少年漫画ファンが次々と陥落している。*5
また伏線や、後に明かされる設定による補完などもなかなかのもの、話自体も5話での本気モード薫や、7話の強烈な百合、10話からの怒涛の展開など見どころ盛りだくさん。ハマるやつは肩までずっぽりハマる沼と言える。
まだ後半2クール目が残っているのでなんとも言えないが、今現在の一部のカルト的な人気を見るに、10年くらい語り継がれる結構ヤバい作品になりそうな気もする。
つかね、やっぱ何だかんだ面白いよこれ。
特に今週は前期の話を振り返る総集編なので、興味があるなら飛び込むタイミングは間違いなく今です。
ちなみに今のところ好きなシーンは10話ラストの突入シーン。見て。
いやもうね、もう最高なんですよ。
メインBGMが流れながら敵本拠地に突撃する流れが完全にドツボなんですよ……。
モーメントで設定とかQ&Aに関する公式ツイートまとめといたのでよろしければどうぞ
以上、2018年冬アニメ6作品の感想でした。
秋アニメに引き続き非常に豊作と言えるクールだったと思います。というかよりもいとゆるキャンに関しては別クールだったらそれぞれ覇権取っててもおかしくない出来だと思うので、ホント、見てない人はぜひともご視聴を。
……ついでによろしければ刀使ノ巫女も……。
*1:同じくこの作品を視聴した友人の発言 全くもってその通りだと思う
*2:とはいえ、がっこうぐらし等と同じフォワード出身者ということもあり、今までのきらら枠とはだいぶ毛色もファン層も違うと思われるが
*3:仲が悪いというわけではないが、他のきらら枠のようないつでも一緒にいる訳ではなく、リアルで絶妙な距離感がある。リンとなでしこ運命的な出会いを果たしていなければ、おそらく5人が交わることも一緒にキャンプすることもなかっただろう
*4:僕の知り合いの一人も「8話以降のヴァイオレットちゃんが可哀想すぎて見るのやめちゃった」とのこと
*5:Twitterで「刀使ノ巫女」と検索して出てくるユーザーの特撮ファン率は異常、軽く見た限りだとシンフォギアやゆゆゆファンより率が高い